イーストロンドン大、グラディウス・クロサンガン先生講演

 

 先日3月1日立教大学にて、イーストロンドン大学(University of East London)のグラディウス・クロサンガン(Gladius Kulothungan)先生をお招きしての公開研究会が開催されました。

私たち社会的企業研究会と、日英の社会的企業比較を計画している「日英社会的包摂日英比較プロジェクト」との共催で、社会的企業の実践家・研究者併せて30名程度のご参加をいただきました。

 

講演タイトルは

"Micro-process in social enterprises  -an overview"

(社会的企業におけるミクロな相互作用プロセスーその概観)

 

一見、難しそうなタイトルでしたが、

社会的企業がどのようにして発生するのかを、細かく細かく要因を明らかにして分析しようとしているクロサンガン先生の考え方の、始めの一歩を語っていただいたような内容でした。

 

社会的なアクターが、様々な人々・環境との「相互作用」の中で社会を理解してゆく。

そして、そんな社会的アクターの集合体の中で、ある「合意」が形成されてゆき、社会的企業を形成し様々な活動に取り組むよう人々を駆り立ててしまうような「感情」が醸成されてゆく・・・。

 

特にクロサンガン先生は、社会的企業に関わる人同士の感情の共有、その前提である社会的アクターの集合性(collectivity)に、着目しているようでした。なぜならば、これらの点は社会的企業が形成されたり継続されてゆく際のミソであるにも関わらず、多くの研究で見過ごされている部分だから…ということです。

 

参加者同士のワークショップの時間がたっぷり設けられたのもよかったですね!

 

今回の話はあくまで「overview(概観)」だったので、特に現場経験の豊富な参加者からは「じゃあこの場合はどうなんだ!?」といったツッコミが多く飛び交いましたが、

 

クロサンガン先生いわく、「誰が正しいとか間違っているということはない。今回自分がこの話をしたのは、自分達の普段の活動をいつもとは違う視点から見るきっかけにしてほしいという想いもあった」とのこと。

 

確かに私のワークショップの班でも、「自分が関わっていたNPOでは、会員同士が集まるイベントを用意していたが、あれはつまり感情の共有という意義があったのか!」といった話が出て、改めて自分達の取り組みを見直すきっかけにもなりよかったのではと思いました。

 

また余談ですが、今回の研究会開催の前後の日程で、いくつかの日本の社会的企業にクロサンガン先生をお連れしました。

日本で社会的企業が生まれてきた独特の文脈、あんまり世界ではよく知られてないけど日本の市民だって頑張っているんだぞ!ということを、おわかりいただけたような気がします。

 

この週は、東京では珍しい雪、雨、ちょっとした地震もあり、日本らしい自然変動も味わっていただきました(笑)

 

公開研究会当日のチラシは以下のPDFからご覧いただけます。

 

 

グラディウス・クロサンガン先生講演チラシ
グラディウス先生講演チラシ(120301用最終版).pdf
PDFファイル 191.2 KB